小林 剛
計測・地質調査事業部 部長
会社は“人”で成り立つ。
次の100周年に向けて目指す姿とは?
経理総務部 部長
田村英明 Hideaki Tamura
VOICE
06
中途採用で2017年に入社しました。
それ以前は、地盤とはまったく縁のない飲食業界に18年ほど勤めていたんです。
業務はバックヤードで、情報システム、財務経理、経営企画など一通りを経験してから転職。
現在、地盤試験所では総務業務を担当しています。
私が新社会人になった2000年前後は、財務も人事も経理も、まだ手書きとファックスが主流のアナログ時代でした。
そこに新しくパソコンを導入して、使い方を指導し、売上管理システムや人事・給与システムなど、基幹システム開発・構築していくのが私の仕事。
2007年以降は、アメリカのサブプライム住宅ローン危機などもあり、複数事業や店舗のスクラップ&ビルト、M&Aなどにも関わってきました。
そうしたさまざまな経験を、評価していただいたのでしょう。地盤試験所から声をかけていただき、入社を決意したのです。
私自身、そろそろ違うジャンルの業界に挑戦してみたいと考えていた時期でもあり、地盤試験所では、前任の総務部長が定年退職されるため、後任を探しているタイミングでした。
当社では、新卒でも中途でも、まず現場からキャリアをスタートします。
私も入社後半年間は、調査部で地質調査に携わり、次の半年間は計測部の現場で働きました。
朝4時に起きて現場に向かい、体を使って働くという経験は初めて。デスクワークとは違った大変さがありましたが、新鮮で楽しかったのを覚えています。
そして1年後、総務部に異動しました。
今は会社の安全管理や備品管理、資産管理、契約関係、庶務、掃除など、自分は社内の“なんでも屋”だと思っています。
みんなが働きやすくて、成果を出せるような環境を、山本社長と一緒につくり上げていくのが、私の役割です。
経理や人事業務なども担当しながら、会社の顔であるHP刷新にも取り組んでいます。
私が入社した当初、地盤試験所はすでに最先端の技術を駆使する会社でありながら、アナログな手作業もまだ多く残っていました。
そこで、まず紙で管理していた帳簿類をデジタル化し、コミュニケーションツールも電話・メール・ファックスからSlackに変更することからスタートしたのです。
これまでは現場作業後、会社に戻って報告や分析を行わなくてはなりませんでしたが、今では事務所に戻ることなく、日本全国どこの現場からでも仕事が完結するようになりました。
iPhoneを全社員に配布することで、お客様や取引先とのやり取りも、各人がどこからでも直接行えるようにしたことで、確実に効率が上がったと思います。
情報は、即時性と共有性が重要です。情報伝達に遅れがあると、社内に「情報弱者」を生みかねません。
地盤試験所は風通しのよさが強みです。ただ、それでも情報伝達の質と量、スピードには多少の個人差があって、一律ではない。
だから大切な情報は、すべての社員がほぼ同じタイミングで入手できるよう、ガラス張りの経営を心がけています。
今、うれしいことに現場の仕事が増えています。
そうした多忙な現場は、事故やミスが起きやすいものでしょう。それを防ぐためにも、スムーズな「情報共有」は大切です。
また、会社として「ミスや事故を防いで」と社員に呼びかけるだけでなく、より多くの人材を採用したり、休息をしっかりとる仕組みを整えたり、抜本的改革も進めています。
他方、採用の難しさには、どの企業も直面しているでしょう。
例えば飲食業であれば、どのような業務が存在するか、比較的想像しやすい。
ところが地盤試験所はどういう会社なのか、なかなか伝わりにくいのです。
就職を希望して当社にきてくれた若手人材に、入社後のミスマッチがないようにする工夫を、考えていかなくてはなりません。
また、この業界はチームワークも欠かせない。
大きな重機を扱う作業は危険も伴います。個々の能力や責任感も重要ながら、仲間に身をゆだねる信頼関係を築けることも大切です。
だからこそ説明会や学生インターンには、地盤試験所が行う仕事の「いいところ」と同時に、「大変なところ」もしっかり見てもらうようにしています。応募者の中には、建設コンサルタントを志望する人も多く、そういう人はスマートな内勤を想像しがちでしょう。でも、実際は業務の9割が、現場で汗水たらす仕事です。
そのあたりを、きちんと理解してもらいたいと考えています。
ただ、当社の魅力は、決して労働時間が長くないこと。
夕方で、あるいは午前中だけで終わったり、2時間だけで終わったりすることもあるのです。
さらに世の中の安心安全を守る、社会的意義の大きな仕事でもありますから、やりがいも大きい。
そうした地盤試験所のよさを理解してくれる方々に、どんどんきてほしいですね。
地盤試験所は、非常に伸びしろの大きな会社です。
泥臭い現場仕事をこなしながら、ドローンを使っての計測や、AIを活用したデータ収集などにも取り組もうと動いています。
これから、より生産性高く、高付加価値を生み出す「テクノロジーカンパニー」として成長していくでしょう。
実際、当社は創業から50年間で、4000件を超える現場データを蓄積しています。
そうした情報を整理し、その中で見出される規則性と汎用性にプログラムやAIをかけ合わせることで、地盤試験所の「経験値」を言語化・数値化する。
それによって、さらに強く、魅力的な会社になっていくと思います。