株式会社 地盤試験所

INTERVIEW 社員インタビュー

会社は“人”で成り立つ。
次の100周年に向けて
目指す姿とは?

計測・地質調査事業部 部長

小林 剛 Go Kobayashi

VOICE
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2007年に中途採用で入社し、今年で16年目になります。
前職は外資系企業で、今と同じく載荷試験をしていましたが、事業売却することになって、地盤試験所に買収される形で私も移動してきました。

同じ業界同士、地盤試験所の方々とは何度か一緒に仕事をしてきた仲です。
雰囲気のよさも知っており、これまでのキャリアをさらに伸ばせるだろうと考えたのを覚えています。

載荷試験自体は特殊な技術ですから、社会人になって、現場で一から学んでいきました。
現場での仕事は、必ずしも楽ではありません。ただ、完成物を見たお客様から「ありがとう」といわれる瞬間に、「がんばってよかったな」と実感します。

地盤試験所では、さまざまな経験をしてきました。
まだパソコンがない時代の手書き論文を渡されて、「読み解いて、施工をしてほしい」という仕事もあったものです。

それは、かなり昔に行われた試験について書かれたもので、特殊な振動を測る調査でした。
もはや、その世代は引退しているため、詳細がわかりません。
手書き論文と格闘しながら、なんとか計画書と見積もりを作成し、無事に施工が成功したときはうれしかったですね。

こうした珍しい仕事に出会えるのも、地盤試験所ならではの醍醐味かもしれません。

私自身は2年前に現場を離れ、管理職として主に社内で勤務するようになりました。
大学では建築系の力学研究が専門で、就職以来、ずっと現場で働いてきた人間です。
管理職としての勉強などしてきていませんし、辞令を受けたときは、「本当に私ですか……?」と驚きました。

今は社内の管理業務が主な仕事で、ほとんど現場には出ません。正直、現場が恋しい気持ちがあります。
現場仕事がメインの社員とは、なかなか会えないことも多く、みんなでワイワイ盛り上がる現場独特の雰囲気も懐かしい。

それでも、管理職としての仕事に、おもしろさややりがいを感じるようにもなってきました。

久しぶりに会う若手社員が成長している姿を見ることも、そのうちの1つです。
以前は学生気分が抜けず、どこか頼りない雰囲気すら漂っていた若者が、堂々と受け答えしながら報告してくる姿を見ると、純粋にうれしく思います。
現場の先輩たちがしっかり教育して、いい人間関係を築いてくれている……、そんな光景が目に浮かぶからです。

この感じ、どこかで経験したことがあるなと思っていて、ようやく最近、子育てだと気づきました。

考えてみれば、20代前半の若手社員は、ほとんどわが子と同じくらいの年齢です。
自分の子が初めて1人で立ち、言葉を話し、大きくなっていく姿を見て得た喜びを、若手社員の成長にも感じるんです。

経験と知見を共有し、
「会社の底上げ」を実現する

現場時代、「後輩」はいても「部下」はいないような感覚でした。
みんなが1つのチームとして、互いに上下関係を意識しすぎることなく接していたからです。

それが管理職になってからは、立場の違いに戸惑いも感じました。
事業部としての方針を自分が決め、上司として部下に指示しなくてはならない責任もある。
でも今は、作成した計画や目標がきちんと達成され、現場で大きな事故もなく、みんなが無事、帰路についたとき、大きな安心感と達成感を味わえます。

また、どこか独り相撲のような孤独感も抱いていたんです。
でも、今は違います。一人ひとりの社員が協力し合って、一つひとつの現場を積み重ね、私たちの仕事は完成します。
デスクで1人座っていても、実は1人ではない。そんな当たり前のことに、気づけました。

地盤試験所の一番の魅力は、“人”です。
フランクで、アットホームで、優しい。社長や取締役以下、新卒の社員でも、気軽に話し合える雰囲気が、この会社の魅力でしょう。

もう1つ、リアルな話としては、お給料がいい(笑)。
自分が現場にいたときも感じていたからこそ、管理職になってからは、現場に行く仲間たちが心地よく仕事に向かえる環境をつくることが、私の役割だと考えています。

創業50周年の地盤試験所が次に向かう先は、100周年です。
そこに向けて、「会社全体の底上げ」を今後の目標と定めています。

これまで分かれていた地質調査部と計測部が一緒になり、「計測・地質調査事業部」となりました。今はこれまで人的交流がほとんどなかったメンバー同士、さまざまな話をしながら、お互いの理解を深めていっているところです。

両者の知見や経験を共有することで、会社として、より強度を増した態勢が整っていくと期待しています。

あとは20代の若手社員をしっかりと育てながら、40~50代もミドル層として育てていきたいですね。
従来、「仕事は見て覚えろ」が基本の業界でしたが、今後はきちんと言語化し、体系的に教えていける人材を育てることも必要です。

異なる世代間で知識や経験の共有をすることで、会社としての知見を循環させ、人材の層を厚くしていきたいと考えています。

会社は“人”で成り立つもの。人材をしっかり育て、みんなで100周年を目指したいですね。

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