STATIC LOAD TEST
杭の静的載荷試験SLT

実際の杭と同じ荷重条件で行うため、信頼性の高い結果が得られます。
ただし、反力杭や載荷梁を使用した大掛かりな装置を組み立てるため、費用と工期が必要です。
静的載荷試験の種類には、押込み試験、先端載荷試験、引抜き試験、鉛直交番載荷試験、水平載荷試験などがあります。

施工種類・特長
押込み試験

押込み試験は、静的荷重による杭の鉛直支持力特性に関するデータを取得し、鉛直支持力の妥当性を確認することを目的として実施される載荷試験です。

実際の杭と同じ荷重条件で行うため、信頼性の高い結果が得られます。
ただし、試験を行うためには荷重を作用させるための反力体や反力杭が必要となり、載荷梁を使用した大掛かりな装置を組み立てるため、費用と工期が必要です。

先端載荷試験

先端載荷試験は、杭の先端支持力特性や周面支持力特性、または両者に関するデータを取得し、杭の設計鉛直支持力の妥当性を確認するために実施される載荷試験です。

試験を実施する前に、杭の先端にジャッキをあらかじめ取り付けて施工します。載荷試験は、杭の周面摩擦力と先端抵抗力を相互に反力として利用して行います。
周面摩擦力と先端抵抗力をそれぞれ反力として利用するため、どちらかの極限荷重に達するまでしか試験を行うことができません。
場合によっては、荷重不足を補う補助反力装置が必要になることがあります。

引抜き試験

引抜き試験は、静的荷重による杭の引抜き抵抗力特性に関するデータを取得し、杭の設計引抜き抵抗力の妥当性を確認することを目的として実施される試験です。

鉛直交番載荷試験

鉛直交番載荷試験は、構造物のロッキング動などにより杭に作用する縦方向の交番荷重に対して、杭の鉛直支持力特性および引抜き抵抗力特性に関するデータを取得すること。
または、すでに定められた構造物のロッキング動に対する杭の設計鉛直支持力および設計引抜き力の妥当性を確認することを目的として実施される試験です。

水平載荷試験

水平載荷試験は、杭の水平抵抗に関する各種データを取得することを目的として実施されます。
他の静的載荷試験とは異なり、水平方向に荷重を作用させます。

実績例
実載荷方式の鉛直載荷試験(日本のODAによる載荷試験 建設会社:日本)
羽田空港 滑走路
ゲートブリッジ